まさかのケーキが奇跡を呼んだ2025年06月20日 17時38分

 前日のブログの余波かもしれない。昨夜9時31分、スマホにLINEのメールが着信した。
 小倉にいるH君からだった。うちのカミさんよりもずっと若くて、かわいい娘さんを嫁にした幸運な男である。
 メールによれば、昨日はH君の誕生日だった。知らなかった。「おめでとう。一緒に飲みたいなぁ」と返信した。たちまち返事が来た。
「今日は孫の来訪予定もなく、お祝い事もいっさいなし! 寂しい老後?!」
 そうか、このことを言いたかったんだ。でも、そりゃあ、期待する方が間違いでしょ。
 すぐにメールを打ち返した。
「今度、慰めあおう」
 間髪入れずに、
「お願いします !!」
「了解 !」
 たったこれだけでお互いの気持ちが通い合うのだから、長年の友がいることは本当にありがたい。
 いま午前6時28分。5時前に起きて、カミさんを見送って、パソコンを開いている。この体調がつづくのは日曜日まで。今週いっぱいは「元気な週間」である。
 先ほど包丁で食べ残していたスイカの皮を厚めにむいて、ひとつまみの塩とまぶして、スイカの皮の即席漬けを仕込んだ。歯ざわりもよく、ほのかな甘みもあって、夏場にぴったりのなつかしい母の味なのだが、わが家のだれも食べようとしない。どちらかというと、バカにしている。
 本当は食べたいのに我慢している。こんな境遇に耐えている人は存外、多いのではあるまいか。
 カミさんの母親もそうだった。
 95歳を過ぎて、施設暮らしになって、医者からも見放されていた寒いクリスマスの日、いちめん真っ白な大雪のなか、福岡と名古屋、そして地元からやって来た3人姉妹がイチゴのショートケーキを買って来た。
「食べてみる?」と声をかけた。それまで母がケーキを食べる姿をだれもみたことがなかった。もう何も食べなくなっていたから、きっと首をふるだろうとその場にいた3人はおもっていたという。
 ところが、「こくん」と頷いた。娘たちが差し出すスプーンのケーキをほとんど休まずに食べた。1個ぜんぶをきれいに平らげた。
「ケーキが好きだったの?」
 こっくり頷いた。
 食べたいのを、ずっと我慢して生きてきたのだ。
 母は娘たちの手で奇跡的に救いだされた。それからは遠慮なく大好きなケーキも食べて、1年以上も長生きしてくれた。
 こんな話、人さまに明かすほどのことでもないのだが。

■ここまで書き上げて、腹がへってきた。そこで頭のなかで去来していた「サバの水煮を使った冷や汁」づくりにとりかかった。水煮缶もある。材料はそろっている。ちゃんと白ゴマとピーナッツをすり鉢で擦って、サバ缶、キューリ、大葉、ミョーガ。チャ、チャ、チャで出来上がり。すり鉢のまま冷蔵庫に入れた。
 カミさんに少し楽をしてもらいたい。熱いご飯にたっぷりかけて召し上がれといこう。
 このブログ、自分の誕生日を言い出せなかったH君の了解がとれたので掲載する。