キリスト教・福音派の主張に驚いた ― 2025年06月04日 14時26分

「お父さん、まだ寝てていいよ」
朝の4時50分、二日前とは立場が逆転した言葉をかけられた。きょうのカミさんはさすがに寝坊しなかった。
6月になって、わが家の生活のリズムが変わった。まだ慣れていないけれど、カミさんが外で働くようになったことは、ぼくにもきっといい影響を与えるとおもう。現にこうして朝早くからパソコンに向かっている。
昨日、撮りだめしていたNHKのドキュメンタリー番組、『ハルマゲドンを待ち望んで、米国を動かす福音派』の前後編を見ながら、自分の無知さ加減を恥じた。福音派の名前しか知らなかった。なんにもわかっていなかった。
福音派は本気でハルマゲドン、つまり、世界の終わりを待ち焦がれていて、その戦いの場はイスラエルで、目的はパレスチナの人々を一掃して、ユダヤ人国家を建設することだった。悲惨極まる皆殺し作戦を、もっとやれ、いくらでも応援する、そう正当化しているのだ。
おかしくないか。「神の子」のやることなのか。
またロシアのプーチンのように超大国が仕掛けている戦争も、もうすぐ世界の終わりをもたらす、それでいいのだ、そのとき必ずイエスが復活するのだから。そして、ハルマゲドンが起きたときに神から選ばれて天国に行けるのは、神の教えに従って、闘いの剣を持って立ち上がる人々だけだ、すなわち自分たち福音派だけだという。
この世が滅ぶハルマゲドンは目の前に迫っている、もうすぐイエスが復活する。
なんとも信じられないことを、彼らは固く、強く信じている。聖書の予言から導きだした彼らなりの揺るぎない歴史観なのだろう。
この宗教団体と手を結んでいるのがトランプで、福音派は民主主義の象徴である議会を襲撃した。その暴徒たちをトランプはあっさり恩赦で釈放した。法律もなにもあったものではない。アメリカはここまで分断された国になってしまった。
「アメリカは宗教国家になるでしょう」。そう断言する研究者の声もあった。
つくづく一神教を信じる国や民族ではなくて、山の神や水の神、かまどを守る神様、縁結びの神様など、いろんな神様が身近なあちこちにいる、多神教の日本に生まれてよかったとおもう。
ここは以前にも取り上げた環境問題とも深く関わるところで、たとえば西欧では森の木を伐りまくって、都市を発展させてきた。いまのヨーロッパの森がきれいに見えるのは、ぜんぶの木を切り倒したことを反省して、まっすぐ伸びる木だけを選んで植えたからである。
話がややこしくなるから省くが、一神教のキリスト教徒にとって、森に住む蛇は忌むべき悪魔であり、近代ヨーロッパ文明の開幕とともに森は破壊され、蛇も殺された。
日本はまるっきり反対で、神社にある注連縄(しめなわ)はオスとメスの蛇とが絡み合っている様子を表している。日本人はそこで頭を下げて、平和と安泰を願い、拝み続けてきた。
明治神宮の森はヨーロッパと同じく人工林だが、それは昔なつかしい鎮守の森で、幹が曲がっていたり、斜めに傾いたり、いろんな種類の樹木がある。ここでも森をつくる発想は、日本と西欧とではまるで違っているのだ。
自然と共生してきた日本のことをもっと理解してもらえるように、神社の注連縄や鎮守の森のことも、外国からの観光客に説明したらいいのではないか。いや、いまの多くの日本人もそんな関心をなくしてしまったか。子どもころから、森のなかでもよく遊んだものだが。
いま7時15分。このブログ、もう一度読み返して、載せるかどうか、決めよう。
■森と文明については、安田喜憲の『森と文明 環境考古学の視点』(NHK人間大学・1994年)でいろいろ教えてもらった。ひところ森の本を読み漁ったことがある。
朝の4時50分、二日前とは立場が逆転した言葉をかけられた。きょうのカミさんはさすがに寝坊しなかった。
6月になって、わが家の生活のリズムが変わった。まだ慣れていないけれど、カミさんが外で働くようになったことは、ぼくにもきっといい影響を与えるとおもう。現にこうして朝早くからパソコンに向かっている。
昨日、撮りだめしていたNHKのドキュメンタリー番組、『ハルマゲドンを待ち望んで、米国を動かす福音派』の前後編を見ながら、自分の無知さ加減を恥じた。福音派の名前しか知らなかった。なんにもわかっていなかった。
福音派は本気でハルマゲドン、つまり、世界の終わりを待ち焦がれていて、その戦いの場はイスラエルで、目的はパレスチナの人々を一掃して、ユダヤ人国家を建設することだった。悲惨極まる皆殺し作戦を、もっとやれ、いくらでも応援する、そう正当化しているのだ。
おかしくないか。「神の子」のやることなのか。
またロシアのプーチンのように超大国が仕掛けている戦争も、もうすぐ世界の終わりをもたらす、それでいいのだ、そのとき必ずイエスが復活するのだから。そして、ハルマゲドンが起きたときに神から選ばれて天国に行けるのは、神の教えに従って、闘いの剣を持って立ち上がる人々だけだ、すなわち自分たち福音派だけだという。
この世が滅ぶハルマゲドンは目の前に迫っている、もうすぐイエスが復活する。
なんとも信じられないことを、彼らは固く、強く信じている。聖書の予言から導きだした彼らなりの揺るぎない歴史観なのだろう。
この宗教団体と手を結んでいるのがトランプで、福音派は民主主義の象徴である議会を襲撃した。その暴徒たちをトランプはあっさり恩赦で釈放した。法律もなにもあったものではない。アメリカはここまで分断された国になってしまった。
「アメリカは宗教国家になるでしょう」。そう断言する研究者の声もあった。
つくづく一神教を信じる国や民族ではなくて、山の神や水の神、かまどを守る神様、縁結びの神様など、いろんな神様が身近なあちこちにいる、多神教の日本に生まれてよかったとおもう。
ここは以前にも取り上げた環境問題とも深く関わるところで、たとえば西欧では森の木を伐りまくって、都市を発展させてきた。いまのヨーロッパの森がきれいに見えるのは、ぜんぶの木を切り倒したことを反省して、まっすぐ伸びる木だけを選んで植えたからである。
話がややこしくなるから省くが、一神教のキリスト教徒にとって、森に住む蛇は忌むべき悪魔であり、近代ヨーロッパ文明の開幕とともに森は破壊され、蛇も殺された。
日本はまるっきり反対で、神社にある注連縄(しめなわ)はオスとメスの蛇とが絡み合っている様子を表している。日本人はそこで頭を下げて、平和と安泰を願い、拝み続けてきた。
明治神宮の森はヨーロッパと同じく人工林だが、それは昔なつかしい鎮守の森で、幹が曲がっていたり、斜めに傾いたり、いろんな種類の樹木がある。ここでも森をつくる発想は、日本と西欧とではまるで違っているのだ。
自然と共生してきた日本のことをもっと理解してもらえるように、神社の注連縄や鎮守の森のことも、外国からの観光客に説明したらいいのではないか。いや、いまの多くの日本人もそんな関心をなくしてしまったか。子どもころから、森のなかでもよく遊んだものだが。
いま7時15分。このブログ、もう一度読み返して、載せるかどうか、決めよう。
■森と文明については、安田喜憲の『森と文明 環境考古学の視点』(NHK人間大学・1994年)でいろいろ教えてもらった。ひところ森の本を読み漁ったことがある。
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