夢まぼろしに終始する参院選 ― 2025年07月05日 18時57分

今朝、久しぶりに体重を測ったら、2月から3月のいちばん苦しかった時期に比べて、4、5キロも増えていた。もう少しでベストになる。「からだが持たないから」と先延ばしになっている化学療法も、予定どおりに来週の月曜日にはやってもらえそうだ。
さて、世情は参院選のまっただなか、2週間後には国会の勢力図が決まる。
報道によれば、どうやら自民党は惨敗の恐れあり。石破政権はどうなるかわからないし、外からはトランプが「日本に30%か、40%の関税をかける」と嵩(かさ)にかかって脅している。時代は、波瀾のときである。
「日米はもっとも重要な同盟国」。
記憶に刷り込まされたこの言葉はきれいごとだったのか。だが、これが国際政治の現実で、同じようなことはこれからも起きるだろう。「日本はアメリカからお人好し扱いされている」の警句は、日米外交の裏舞台を知り尽くしている先達が書き残していることだ。
どうなるかわからない激動のときに、ちょうどいい勉強をさせてもらっている。そういうことにしておこう。
今回の参院選でも本当だろうか、とおもうことがある。
各メディアの調べによれば、自民党の公約の「2万円の現金給付」に対して、有権者の多くは批判的で、野党の「消費税の減税」の方に軍配があがっているらしい。
2万円の話はそんなに評判が悪いのだろうか。反対側にはもっと切迫した別の声だってあるのではないか。
少なくともぼくはありがたく頂戴する。だって夫婦ふたりなら、4万円の臨時収入である。カミさんの1か月分のパートの収入に匹敵する金額なのだ。使い道はいくらでもある。消費税の減税は本質の議論が抜け落ちているとおもう。
辛抱しているお年寄りはあちこちにいる。給食時間に弁当がなくて、教室を出ていく子どもや、1日に2食しか食べられない子どもたちもいる。
若い世代は生まれたときから「失われた30年」、「格差と貧困の社会」で育ってきた。カミさんのパート先には徹夜でバイトをしている学生もいる。掛け持ちで働いている知人もいるという。
いつまで経っても非正規社員から抜け出せない人、パートの時間給が10円違うだけでも、応募者数が変わるという現実がある。
こうして頑張っている人たちがけっして悪いわけではない。この国のいちばん根の深い問題がここに凝縮されている。
人々の生活苦の象徴はここではないのか。
こうなったのは政権与党にも、野党だって責任があるのだ。むろん、こんな政治にしてしまったぼくたちにも責任がある。
批判ばかりではなく、ここからは私見を書く。
消費税と社会福祉国家の実現は表裏の関係にある。社会福祉の財源を直接税にすると、人々の抵抗感が強い。そこで幅広く集める間接税の消費税になった。ここに至るまで何年間もの時間をかけて、国会でも議論した経緯がある。ときの政権が吹っ飛んだ末に実行された「知恵」だった。
そうすることで財政を長期的に安定させて、国が人並みの生活を保障してくれて、子育て世代から老後まで心配のない社会福祉国家の建設を目指すのではなかったのか。
消費税を止めろ、引き下げろの大合唱のなかで、元に戻す具体的な話はだれもしたがらない。選挙の言い争いは目先のことばかり。それも大事だよ。人々の関心はそこにあるのだから。たしかにそれも政治の務めです。
別にこんな事態を招いた政権党に肩入れしているのではない。
でもね、今回の選挙戦をみていて、みんなが安心して暮らせる社会福祉国家づくりは夢まぼろしに過ぎないこともよくわかりました。
■ベランダで育てているミニトマトが色づいてきた。先ほどカミさんが赤く熟れたおおきな実を1個だけちぎって、水道水で洗って、パクリとやった。
「うーん。あまーい。おいしいよ。お父さんも食べたら」
大満足のご様子。残っている実を数えたら、小さな青い実を含めて、たったの17個しかない。大不作である。
出来がよくてよかった。見ているだけでも、毎日楽しませてもらっている。
さて、世情は参院選のまっただなか、2週間後には国会の勢力図が決まる。
報道によれば、どうやら自民党は惨敗の恐れあり。石破政権はどうなるかわからないし、外からはトランプが「日本に30%か、40%の関税をかける」と嵩(かさ)にかかって脅している。時代は、波瀾のときである。
「日米はもっとも重要な同盟国」。
記憶に刷り込まされたこの言葉はきれいごとだったのか。だが、これが国際政治の現実で、同じようなことはこれからも起きるだろう。「日本はアメリカからお人好し扱いされている」の警句は、日米外交の裏舞台を知り尽くしている先達が書き残していることだ。
どうなるかわからない激動のときに、ちょうどいい勉強をさせてもらっている。そういうことにしておこう。
今回の参院選でも本当だろうか、とおもうことがある。
各メディアの調べによれば、自民党の公約の「2万円の現金給付」に対して、有権者の多くは批判的で、野党の「消費税の減税」の方に軍配があがっているらしい。
2万円の話はそんなに評判が悪いのだろうか。反対側にはもっと切迫した別の声だってあるのではないか。
少なくともぼくはありがたく頂戴する。だって夫婦ふたりなら、4万円の臨時収入である。カミさんの1か月分のパートの収入に匹敵する金額なのだ。使い道はいくらでもある。消費税の減税は本質の議論が抜け落ちているとおもう。
辛抱しているお年寄りはあちこちにいる。給食時間に弁当がなくて、教室を出ていく子どもや、1日に2食しか食べられない子どもたちもいる。
若い世代は生まれたときから「失われた30年」、「格差と貧困の社会」で育ってきた。カミさんのパート先には徹夜でバイトをしている学生もいる。掛け持ちで働いている知人もいるという。
いつまで経っても非正規社員から抜け出せない人、パートの時間給が10円違うだけでも、応募者数が変わるという現実がある。
こうして頑張っている人たちがけっして悪いわけではない。この国のいちばん根の深い問題がここに凝縮されている。
人々の生活苦の象徴はここではないのか。
こうなったのは政権与党にも、野党だって責任があるのだ。むろん、こんな政治にしてしまったぼくたちにも責任がある。
批判ばかりではなく、ここからは私見を書く。
消費税と社会福祉国家の実現は表裏の関係にある。社会福祉の財源を直接税にすると、人々の抵抗感が強い。そこで幅広く集める間接税の消費税になった。ここに至るまで何年間もの時間をかけて、国会でも議論した経緯がある。ときの政権が吹っ飛んだ末に実行された「知恵」だった。
そうすることで財政を長期的に安定させて、国が人並みの生活を保障してくれて、子育て世代から老後まで心配のない社会福祉国家の建設を目指すのではなかったのか。
消費税を止めろ、引き下げろの大合唱のなかで、元に戻す具体的な話はだれもしたがらない。選挙の言い争いは目先のことばかり。それも大事だよ。人々の関心はそこにあるのだから。たしかにそれも政治の務めです。
別にこんな事態を招いた政権党に肩入れしているのではない。
でもね、今回の選挙戦をみていて、みんなが安心して暮らせる社会福祉国家づくりは夢まぼろしに過ぎないこともよくわかりました。
■ベランダで育てているミニトマトが色づいてきた。先ほどカミさんが赤く熟れたおおきな実を1個だけちぎって、水道水で洗って、パクリとやった。
「うーん。あまーい。おいしいよ。お父さんも食べたら」
大満足のご様子。残っている実を数えたら、小さな青い実を含めて、たったの17個しかない。大不作である。
出来がよくてよかった。見ているだけでも、毎日楽しませてもらっている。
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