貧乏くじを引いたかな ― 2024年10月23日 15時18分

衆院選は投票日まで4日になった。共同通信社の終盤情勢によれば、政権与党の過半数確保は微妙という。
「当たり前だろ、あんなことをやったのだから」とおもう。
27日の投開票のニュースがたのしみだ。結果が出るのはもう少し先だが、悪い奴らを成敗したような、こんな気分は久々である。
表には出せない大金をこっそり懐に入れたり、真相の説明をとぼけたりした国会議員たちは、「金輪際、カネをちょろまかしたり、言い逃れをしたり、脱税はいたしません。まっとうな人間になります」とおおいに反省してもらわねば。
それでもほとぼりが覚めたら、またどんな手を使ってくるか知れたものではない。いままでもその繰り返しだったから、「信用は一日にしてならず」である。
ここからは少し別の角度から、自民党の選挙戦の「自壊の法則」について私見を書く。
選挙では受け身にまわって、言い訳に追い込まれた方がたいてい負ける。投票率が上がって、「浮動票(無党派票)」が少なくなるほどそうなる。「浮動票」を「隠れ批判票」と言ってもいい。
これまでの自民党はこの方式をフルに利用していた。つまり、投票率が上がらないように仕向けていた。その方法は「争点つぶし」とでもいう作戦である。
野党の目玉政策をちゃっかり横取りして、あらかじめ選挙の対立点をつぶしていたのだ。多くの人々に、「どこの政党が勝ってもたいして変わらない」とおもい込ませるのが狙い目で、政治にあまり関心のない人はわざわざ投票に行かなくなる。
一方で、安定して票の計算ができる「保守の岩盤層」や創価学会の人たちは大雨や雪の日でも投票に行く。これで「選挙に勝つ」という寸法である。
これが安倍政権のときから得意にしてきた常套手段だった。
ところが今回ばかりは勝手が違う。野党が争点にしているのは、有権者の気持ちを代弁する「裏金疑惑」で、標的はあちこちの選挙区にいる自民党の裏金議員だから、「争点つぶし」なんかできるわけがない。いつものやり口を封印するしかなかったのだ。
まず、これが「自壊の法則」のひとつ。
次に、かつて自民党が政権を降りたときの原因は、党内の分裂による弱体化だった。
では、いまの自民党はどうか。新しい総裁の石破茂は「党内野党」と言われるほど支持基盤がきわめて弱い。そのうえ、こんな異常事態を引き起こした張本人である最大派閥の旧安倍派の議員たちから恨まれて、いつ総理の座から引きずり落されるかわからない。
その安倍派の面々の選挙応援に駆けずりまわっているのは、総裁選で石破に惜敗した高市早苗。だれが見ても、「ポスト石破」を狙っているのは明々白々で、自民党は一致団結どころか、上から下まで足腰がぐらぐらしているのである。
もうひとつは「隠れ援軍の崩壊」。いわずと知れた旧統一教会のことで、これも安倍政権が選挙戦の別動隊として頼りにしていたのは、みなさんご承知の通り。
石破茂が新しい総裁に決まったとき、「紙一重の差で、ラストチャンスをつかまえたけど、当たりくじではなく、貧乏くじを引いたなぁ」とおもった。
「時は人を選ぶ」という。そういう星まわりの人がいなくては、ものごとは先に進まない。
味方が少ないのに、外からも内からも袋だたきにされて、いままでのツケを払うことになった責任重大なリーダーに対して、政治家としてどうのこうのではなく、こう見えても少しは同情しているのである。
■コロナ感染から咳ぜんそくにつながって、ようやく鎮まってきた。この間に、74歳になった。
カミさんと歩くいつもの散歩コースに、かわいいカモのカップルがいた。
「やぁ、お帰り」と声をかける。警戒しているけれど、この場所が気に入っているのだろうか、水中の草を食べるのに夢中で、急いで逃げる様子はない。野鳥がこんな近くにいる環境がうれしい。
「当たり前だろ、あんなことをやったのだから」とおもう。
27日の投開票のニュースがたのしみだ。結果が出るのはもう少し先だが、悪い奴らを成敗したような、こんな気分は久々である。
表には出せない大金をこっそり懐に入れたり、真相の説明をとぼけたりした国会議員たちは、「金輪際、カネをちょろまかしたり、言い逃れをしたり、脱税はいたしません。まっとうな人間になります」とおおいに反省してもらわねば。
それでもほとぼりが覚めたら、またどんな手を使ってくるか知れたものではない。いままでもその繰り返しだったから、「信用は一日にしてならず」である。
ここからは少し別の角度から、自民党の選挙戦の「自壊の法則」について私見を書く。
選挙では受け身にまわって、言い訳に追い込まれた方がたいてい負ける。投票率が上がって、「浮動票(無党派票)」が少なくなるほどそうなる。「浮動票」を「隠れ批判票」と言ってもいい。
これまでの自民党はこの方式をフルに利用していた。つまり、投票率が上がらないように仕向けていた。その方法は「争点つぶし」とでもいう作戦である。
野党の目玉政策をちゃっかり横取りして、あらかじめ選挙の対立点をつぶしていたのだ。多くの人々に、「どこの政党が勝ってもたいして変わらない」とおもい込ませるのが狙い目で、政治にあまり関心のない人はわざわざ投票に行かなくなる。
一方で、安定して票の計算ができる「保守の岩盤層」や創価学会の人たちは大雨や雪の日でも投票に行く。これで「選挙に勝つ」という寸法である。
これが安倍政権のときから得意にしてきた常套手段だった。
ところが今回ばかりは勝手が違う。野党が争点にしているのは、有権者の気持ちを代弁する「裏金疑惑」で、標的はあちこちの選挙区にいる自民党の裏金議員だから、「争点つぶし」なんかできるわけがない。いつものやり口を封印するしかなかったのだ。
まず、これが「自壊の法則」のひとつ。
次に、かつて自民党が政権を降りたときの原因は、党内の分裂による弱体化だった。
では、いまの自民党はどうか。新しい総裁の石破茂は「党内野党」と言われるほど支持基盤がきわめて弱い。そのうえ、こんな異常事態を引き起こした張本人である最大派閥の旧安倍派の議員たちから恨まれて、いつ総理の座から引きずり落されるかわからない。
その安倍派の面々の選挙応援に駆けずりまわっているのは、総裁選で石破に惜敗した高市早苗。だれが見ても、「ポスト石破」を狙っているのは明々白々で、自民党は一致団結どころか、上から下まで足腰がぐらぐらしているのである。
もうひとつは「隠れ援軍の崩壊」。いわずと知れた旧統一教会のことで、これも安倍政権が選挙戦の別動隊として頼りにしていたのは、みなさんご承知の通り。
石破茂が新しい総裁に決まったとき、「紙一重の差で、ラストチャンスをつかまえたけど、当たりくじではなく、貧乏くじを引いたなぁ」とおもった。
「時は人を選ぶ」という。そういう星まわりの人がいなくては、ものごとは先に進まない。
味方が少ないのに、外からも内からも袋だたきにされて、いままでのツケを払うことになった責任重大なリーダーに対して、政治家としてどうのこうのではなく、こう見えても少しは同情しているのである。
■コロナ感染から咳ぜんそくにつながって、ようやく鎮まってきた。この間に、74歳になった。
カミさんと歩くいつもの散歩コースに、かわいいカモのカップルがいた。
「やぁ、お帰り」と声をかける。警戒しているけれど、この場所が気に入っているのだろうか、水中の草を食べるのに夢中で、急いで逃げる様子はない。野鳥がこんな近くにいる環境がうれしい。
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