亡き友のセーターを着る ― 2024年11月22日 15時38分

正午前に東京の町田市から宅配便が届いた。ことしはじめに病死した友人O君の夫人からで、段ボール箱のなかには新品のカジュアルシャツとクリーニングされた新品同様の冬物のセーター、ジャケット、魚のホッケそっくりのペンケースが入っていた。
これらは亡きO君のものである。
「△△さんに着ていただきたいです。順ちゃんもよろこぶとおもいます」
「はい。よろこんで」
そんなメールのやりとりをしたのは2日前のこと。すぐさま送っていただいた。
サイズはぴったり。デザイン、柄とも好みのものだった。小学校のころから特別仲がよかったアイツが戻ってきたようだった。
さっそく暖かそうなセーターとジャケットに袖を通す。
カミさんも「よく似合うわ。よかったね」と言ってくれた。
アイツと一緒にいる気がする。声も聞こえる。そして、俺が着るよりも、お前の方がずっと似合うよ、この服を着ているお前に会いたかったと痛切におもった。
実物大の魚の写真をデザインしたペンケースには見覚えがある。
小田急線の町田駅前の喫茶店で、彼が好きなエスプレッソを飲みながら、にやにやして取り出したものだ。魚の背に添ったファスナーを開けると、茶色の「ホッケの開き」になる。
アイツらしいなぁ。これもぼくの手元に回遊してきた。うんとかわいがってやることにしよう。
ことしはO君に続いて、もうひとり特別な人・Mさんを失った。
Mさんの奥さんからも、新品のセーターを頂戴している。「とうとう着ないまま逝ってしまったから、ぜひ、着てちょうだい」と言われた。
大切な人が続けさまにいなくなって、もうすぐふたりが残していった温かさに包まれる冬がくる。
これらは亡きO君のものである。
「△△さんに着ていただきたいです。順ちゃんもよろこぶとおもいます」
「はい。よろこんで」
そんなメールのやりとりをしたのは2日前のこと。すぐさま送っていただいた。
サイズはぴったり。デザイン、柄とも好みのものだった。小学校のころから特別仲がよかったアイツが戻ってきたようだった。
さっそく暖かそうなセーターとジャケットに袖を通す。
カミさんも「よく似合うわ。よかったね」と言ってくれた。
アイツと一緒にいる気がする。声も聞こえる。そして、俺が着るよりも、お前の方がずっと似合うよ、この服を着ているお前に会いたかったと痛切におもった。
実物大の魚の写真をデザインしたペンケースには見覚えがある。
小田急線の町田駅前の喫茶店で、彼が好きなエスプレッソを飲みながら、にやにやして取り出したものだ。魚の背に添ったファスナーを開けると、茶色の「ホッケの開き」になる。
アイツらしいなぁ。これもぼくの手元に回遊してきた。うんとかわいがってやることにしよう。
ことしはO君に続いて、もうひとり特別な人・Mさんを失った。
Mさんの奥さんからも、新品のセーターを頂戴している。「とうとう着ないまま逝ってしまったから、ぜひ、着てちょうだい」と言われた。
大切な人が続けさまにいなくなって、もうすぐふたりが残していった温かさに包まれる冬がくる。
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