はた迷惑な似たもの同士2025年02月08日 11時42分

 法の下ではみな平等というけれど、現実はそうでもないことがあちこちで実証されている。トランプ、プーチン、習近平、もうひとりネタニヤフも加えておこうか。この人たちの顔を見るたびに、「どこか似ているなぁ」とおもう。
 法や規則に従わない男といえば、すぐに浮かぶのがトランプで、口汚く政敵をののしり、数々の疑惑で告発もされて、それを立証する証言や証拠の数々もあったのに、結果はご存じの通り。現職の大統領になったから検察もおいそれとは手を出せなくなった。
 いまの彼はさながら「復讐の鬼」のごとしで、議会を襲撃して刑務所暮らしをしていた仲間たちをいとも簡単に恩赦で放免した。トランプを支持する人たちにとって、脅しの手法を使い、「アメリカ・ファースト」をブルトーザーのように突き進む彼こそが真の革命家であり、待ち焦がれていたヒーローなのだろう。
 プーチン、習近平、ネタニヤフはいずれも国際法に違反して、他国の領土や領海を力ませに侵略している。あのトランプもグリーンランドやカナダまで欲しいと言っている。
 そろいもそろって、よくもまぁ、と言いたくなる。この4人はお互いのあいだに引力でも働いているのだろうか。
 イスラエルのネタニヤフに肩入れしているはトランプ。ウクライナへの攻撃を止めないプーチンを支えているのは習近平。またプーチンとトランプにも因縁があって、第一次トランプ政権が誕生したときの大統領選がそうだった。
 あのときの選挙の中盤戦まで優位だったのは民主党のクリントンである。それをひっくり返したのは、ロシアが仕掛けたクリントン追い落としの選挙工作だった。
 ここまで来たら、あのことも書きたくなった。ロシアと中国には共通点があるという話。明治生まれの文豪・谷崎潤一郎の随筆『懶惰(らんだ)の説』にこんな文章がある。

 アメリカの記者は支那が外国から金を借りて元金も払わない不信を攻め、この点において「南京政府はモスコーの真似をしている」といっている。が、単に金銭上の問題ばかりではなく、不潔なこともこの両国民は甚だ似通っていはしないか。但しこの方は孰方が本家か分からないが、私の知れる限りにおいて、白人のうちではロシア人が一番汚い。凡そロシア人の多く泊まっているホテルの便所は、大概支那の汽車のそれと同じような観を呈する。

 95年も前の文章だが、いまでも心当たりのある人はいるだろう。もちろん、皆がみな、そうではなくて、知り合いになれてうれしい人もいる。
 話が飛んだところまで行ってしまった。
 気になるのは、本日行われた日米首脳会談の中身。相手が相手だけに、石破さん、大丈夫かなぁと心配していたが、速報によると首尾は上々だったらしい。信頼関係の構築はなによりでも、トランプの手の平でただ踊らされているのでなければいいのだが。

■写真は「一畳一夢」の机。もう何十年も使っている。いくつもの資料を広げられるように横幅は120センチのものを選んだ。デスクマットには、その年の秋に散歩で拾った落ち葉を並べている。
 小石も置いてある。波当津の浜辺と室見川の岸辺に転がっていたもの。小刀は男の子の必需品だった「肥後守」。そして、このパソコンの待ち受け画面は、青くひろがる波当津の沖合の海原。
 いろんな時間がここにはある。

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