行きつけの床屋、ついに廃業 ― 2025年11月26日 18時01分
短く刈りつめていた髪が伸びて、白髪頭がうっとうしくなっていたので、寒いなかをいつもの床屋に行った。3時半過ぎ、この時間帯なら空いている。
車をすぐ近くの専用駐車場に停めて、道路を渡り、さて、店のなかに入ろうかな。と、その気でいたら、どこか様子が違っていた。
あのクルクルまわる床屋の目印がない。見なれない青色のシャッターが下りたまま。店の看板もない。なにもない、のっぺらぼうの建物だけ。
あちゃー。廃業したんだ。
もう、がっくり。これからどうしたらいいんだ、どこへ行けばいいんだ。
あのピカピカ頭の大将との付き合いは30年以上も続いていた。愛嬌は客によって、あったり、なかったりだが、根は明るくて、正義感が強く、腕は確か、仕事は速い。料金はお得なシニア割引きもあって、相場の半値以下の1,450円ですむ。
高齢の男性客たちの「救いの店」だった。みなさん、行くところが突然なくなって、さぞがっかりしただろうな。
ハサミと櫛を操る大将とカミソリを扱う奥さんの息の合ったコンビが、「そろそろ店を辞めようかなと考えています」と縁起でもないことを言い出してから、すでに3、4年。週1回の店休日が昨年から2回になり、長い休暇もとるようになって、夫婦で東北や北海道旅行を楽しんでいた。
大将も70代になったはず。いつ辞めてもおかしくない。ただ、ひと言、「長いあいだ、お疲れさまでした。お世話になりました」と言いたかった。
またひとつ、昔気質の個人経営の店が消えてしまった。そして、行き場を失った年金暮らしの常連客は茫然自失となって、しばしのあいだ路頭に迷う。
いまの自分がそうである。どこかほかの床屋を探さなくては。でも、あんなふうにリラックスできる床屋さんはどこにもないだろうな。
さきほど同じ棟に住むUさんから電話があった。畑で育てているジャガイモに関する質問だった。ダイコンのことも訊かれた。知っていることは伝えたが、ふと彼の頭が浮かんだ。彼は野球をやっていたから、常にくるくる坊主である。それがよく似合っている。
あれならバリカンがあればやれる。中学、高校時代の男子はみな坊主頭だった。そうか、その手があった。立ち上がって、鏡を見た。
・・・・。止めた。
■室見川のすぐ近くの公園。写真には映っていないが、右手にあるコンクリートのテーブルと長椅子を利用して、昼飲み会をやっている4人連れの高齢男性がいた。ここが彼らの「行き場」なのかな。
車をすぐ近くの専用駐車場に停めて、道路を渡り、さて、店のなかに入ろうかな。と、その気でいたら、どこか様子が違っていた。
あのクルクルまわる床屋の目印がない。見なれない青色のシャッターが下りたまま。店の看板もない。なにもない、のっぺらぼうの建物だけ。
あちゃー。廃業したんだ。
もう、がっくり。これからどうしたらいいんだ、どこへ行けばいいんだ。
あのピカピカ頭の大将との付き合いは30年以上も続いていた。愛嬌は客によって、あったり、なかったりだが、根は明るくて、正義感が強く、腕は確か、仕事は速い。料金はお得なシニア割引きもあって、相場の半値以下の1,450円ですむ。
高齢の男性客たちの「救いの店」だった。みなさん、行くところが突然なくなって、さぞがっかりしただろうな。
ハサミと櫛を操る大将とカミソリを扱う奥さんの息の合ったコンビが、「そろそろ店を辞めようかなと考えています」と縁起でもないことを言い出してから、すでに3、4年。週1回の店休日が昨年から2回になり、長い休暇もとるようになって、夫婦で東北や北海道旅行を楽しんでいた。
大将も70代になったはず。いつ辞めてもおかしくない。ただ、ひと言、「長いあいだ、お疲れさまでした。お世話になりました」と言いたかった。
またひとつ、昔気質の個人経営の店が消えてしまった。そして、行き場を失った年金暮らしの常連客は茫然自失となって、しばしのあいだ路頭に迷う。
いまの自分がそうである。どこかほかの床屋を探さなくては。でも、あんなふうにリラックスできる床屋さんはどこにもないだろうな。
さきほど同じ棟に住むUさんから電話があった。畑で育てているジャガイモに関する質問だった。ダイコンのことも訊かれた。知っていることは伝えたが、ふと彼の頭が浮かんだ。彼は野球をやっていたから、常にくるくる坊主である。それがよく似合っている。
あれならバリカンがあればやれる。中学、高校時代の男子はみな坊主頭だった。そうか、その手があった。立ち上がって、鏡を見た。
・・・・。止めた。
■室見川のすぐ近くの公園。写真には映っていないが、右手にあるコンクリートのテーブルと長椅子を利用して、昼飲み会をやっている4人連れの高齢男性がいた。ここが彼らの「行き場」なのかな。
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