説明好きは嫌われる2026年02月20日 21時36分

 いままで見たこともない景色の国会が始まった。
 衆議院の新しい勢力図は以下の通り。自民が追加公認を含めて316議席、これだけで定数の3分の2を超える。連立を組む日本維新は36議席。計352議席は定数の4分の3を占めている。
 中道革新連合はたった49人になった。野党をぜんぶ足しても定数の4分の1しかいない。しかも、このちいさな勢力同士の関係は、相変わらず骨肉相食む主導権争いがお好きで、反自民でまとまる気配はない。日本の野党の歴史は、空中分解の残骸の山である。
 大惨敗を喫した立憲民主は落ちぶれたわが家のことで手がいっぱいだ。当分のあいだ、高市首相に歯が立たず、気に入らないことがあっても、カヤの外から石ころでも投げるしかないか。
 だが、この国の歴史を見ると、国難のときにヒーローが出て来るのはよくあることだった。たとえば土佐藩の坂本竜馬。
 「風のひょう吉」がまたわけのわからないこと言い出した恰好だが、ぼくらの青春時代には「現代の竜馬」と呼ばれていた男がいた。べ平連の小田誠である。
 若い人は知らないだろうな。あのころは個性丸だしの人物がいておもしろかった。彼が書いた本は当時の若者たちの必読書で、大ベストセラーだった。興味があったら、『何でも見てやろう』の一読をお薦めする。
 政治の世界でも、勝ち組と負け組、格差、貧困のニオイが漂ってきた。そう感じるのは同じニオイのなかにいるぼくだけだろうか。
 与党と野党の力の差は一目瞭然。数の勝負ではお話にもならない。では、最初の話に戻って、今度の国会でどんな景色が見えるだろうか。
 小泉(純一郎)劇場のころから、政治家の話は「できるだけ短いフレーズで話す」ことが人気の条件になっている。国会議員に向かって、よく「説明責任を果たせ」というけれど、多くの人々が本当に詳しく、ていねいな説明をきちんと聞きたがっているのだろうか。それって、本当だろうか。
 独断と偏見は覚悟のうえで、この際、はっきりさせておこう。
 ぐだぐだした説明は聞きたくもないし、時間もかかるから嫌われるのだ。
 ビジネスの本にも、「言いたいことは60秒で言いなさい」、なんてことが書いてある。
 SNSでも、街頭演説でも、「短く、過激に、記憶に残す」話し方が効果的なのは実証済みなのだ。あの説明好きな石破茂のしゃべりではまどろっこしくて、せんぶの話を聞いてもらえないのだ。そういう時代なのだ。(ぼくはこの風潮に危機感を抱いている。それについては何度も触れた)
 「消費税の財源の問題」も、「責任ある積極財政」も同じで、いちいちこまかく説明しない高市のやり方は、いまどきの選挙戦術として大正解なのである。
 問題は、こんな調子で、高市がこの国を自分勝手に動かすとき。ぼくたちがよくわかっていないうちに、重大なことがするするっと決まってしまうかもしれない怖さがある。そんな景色が出て来なければいいのだが。

■暖かい日が続いている。ことし初めて、ベランダのオキザレスの花が咲いた。

コメント

_ TOS/V RE ― 2026年02月21日 14時17分

初コメント、失礼いたします。
まさにおっしゃるとおりと思います。
短くて耳に残るキャッチーなフレーズ
その裏の危うさ、、、、

_ 風のひょう吉 ― 2026年02月24日 17時07分

 コメント、ありがとうございます。
 何ごとも短い言葉で切り上げるのは、しゃべる側からすれば手間もかからないし、便利でしょうね。おまけに、いまのご時勢はその方が大衆受けもいいのですから、この傾向はまだまだ続くとおもいます。
 一方で、キケンな兆候と隣り合わせだと感じている人たちも多いのではないでしょうか。

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