自分の考えを通す ― 2026年06月03日 17時30分
6月に入ったばかりの今週は、一昨日と今日の2回も病院に行った。体調はあまりよくないが、副作用がきつかった抗がん剤とオサラバして、3週間が過ぎた。まだ手応えはないが、日を重ねるごとに少しずつ元のからだに近づいていくたのしみがある。
これも医者に、「もう副作用に耐えられない。いまの抗がん剤を止めたい」と強く直訴したからこそ。
月曜日はふたつ要望を出した。あんな死ぬ目に遭ったから、「もっと強く言わないと医者はわからない」とこちらも決意したのだ。
ひとつは、「いま大量に渡されている薬を減らしたい。ひと月に600錠も飲んでいたら、どんな人でもおかしくなる。代わりに漢方薬に切り替えたい」ということ。次男が漢方薬の専門メーカーの営業マンということも繰り返して、念を押した。
「いいですよ」
なんとも呆気なかったが、ほっとした。元々、こちらは西洋医学の先端医療と東洋医学の免疫医療の2本立てで、癌に向き合うと決めていた。それがおおっぴらにやれるのだ。これならあの大量の薬ともオサラバだ。
その通りに行くかどうかはわからないが、次男はさっそく「いろいろ調べてみるよ」と言ってくれた。あの夜、彼は泣いたという。今度は一緒によろこんでもらわなくては。
もうひとつの要望は、「何度も言っているように、右目の視力が極端に落ちている。同じ病院の眼科につないでほしい」ということ。何度言っても、こちらから「眼科につないでくれ」と言うまで、動いてくれなかったのだ。手術も抱えているので、そこまで気がまわらないほど忙しいのかもしれないが。
その眼科の診察が今日だった。
やっぱり、行ってよかった。医者からは、原因を突き止めるために燃えている様子が伝わってきた。さまざまな検査をした。わかったことは、原因はやはり抗がん剤の副作用で、しかも発生率はわずか2%ほどしかない症状だった。
「こんなにひどいのは△△さんのほかに、(私が診察した患者のなかで)ひとりしかいません」
そう言われた。われながら、よく耐えたとおもう。ただ、この症状も時間が解決してくれるという。ほっとした。2種類の目薬を差して、様子をみましょう、ということになった。
疲れ果てた。しかし、一昨日も今日も、希望のある疲れである。
医者は専門外の知識については「からっきし」ということも嫌というほどわかった。患者も勉強しないと生きていけない時代になったのだ。おおげさではなく、みずからの体験として、そうおもう。
来週月曜日にはまた入院する。新しい抗がん剤の点滴が始まる。再発してから、これが3種類目になる。今度の薬は横浜にいる後輩Ka君と同じもの。この抗がん剤はKa君と相性がいい。
こちらから医者に話していたことが実現する。やはり、言いたいことは言った方がいい。つくづくそう思う。
余談ながら、言いたいことを書いて、新聞に投稿したら採用された。こちらは元記者だし、編集部の感覚や手の内はわかっている。狙いは図書カードで、これで新刊本が買える。そうか、得意技を活かす、こんな手もあったんだ。
びっくりしたのは、久しく会っていない知人ふたりから「読んだよ」のメールが来たこと。こちらの病気のことは何も知らないし、伝えるつもりもないが、「(ぼくの意見に)同感ですね」、「変わらない健筆に、わが意を得たり」とあって、あの元気な顔を見たくなった。
原稿用紙3枚のエッセイも締め切り最終日に応募した。ここ数日はこんな調子で、くたくたになった。
からだはきついし、右目はよく見えない。それでも、こうして気ままに書ける自由がうれしい。
これからは一日一日、薄皮を剥ぐように副作用もなくなっていくだろう。頭のふらふらから早く解放されたい。その日は近い。そう思っている。
■室見川を渡ると田園が広がっている。食べごろのおいしそうなビワだが、人さまのモノ。ただ見るだけ。撮影はカミさんに頼んだ。
これも医者に、「もう副作用に耐えられない。いまの抗がん剤を止めたい」と強く直訴したからこそ。
月曜日はふたつ要望を出した。あんな死ぬ目に遭ったから、「もっと強く言わないと医者はわからない」とこちらも決意したのだ。
ひとつは、「いま大量に渡されている薬を減らしたい。ひと月に600錠も飲んでいたら、どんな人でもおかしくなる。代わりに漢方薬に切り替えたい」ということ。次男が漢方薬の専門メーカーの営業マンということも繰り返して、念を押した。
「いいですよ」
なんとも呆気なかったが、ほっとした。元々、こちらは西洋医学の先端医療と東洋医学の免疫医療の2本立てで、癌に向き合うと決めていた。それがおおっぴらにやれるのだ。これならあの大量の薬ともオサラバだ。
その通りに行くかどうかはわからないが、次男はさっそく「いろいろ調べてみるよ」と言ってくれた。あの夜、彼は泣いたという。今度は一緒によろこんでもらわなくては。
もうひとつの要望は、「何度も言っているように、右目の視力が極端に落ちている。同じ病院の眼科につないでほしい」ということ。何度言っても、こちらから「眼科につないでくれ」と言うまで、動いてくれなかったのだ。手術も抱えているので、そこまで気がまわらないほど忙しいのかもしれないが。
その眼科の診察が今日だった。
やっぱり、行ってよかった。医者からは、原因を突き止めるために燃えている様子が伝わってきた。さまざまな検査をした。わかったことは、原因はやはり抗がん剤の副作用で、しかも発生率はわずか2%ほどしかない症状だった。
「こんなにひどいのは△△さんのほかに、(私が診察した患者のなかで)ひとりしかいません」
そう言われた。われながら、よく耐えたとおもう。ただ、この症状も時間が解決してくれるという。ほっとした。2種類の目薬を差して、様子をみましょう、ということになった。
疲れ果てた。しかし、一昨日も今日も、希望のある疲れである。
医者は専門外の知識については「からっきし」ということも嫌というほどわかった。患者も勉強しないと生きていけない時代になったのだ。おおげさではなく、みずからの体験として、そうおもう。
来週月曜日にはまた入院する。新しい抗がん剤の点滴が始まる。再発してから、これが3種類目になる。今度の薬は横浜にいる後輩Ka君と同じもの。この抗がん剤はKa君と相性がいい。
こちらから医者に話していたことが実現する。やはり、言いたいことは言った方がいい。つくづくそう思う。
余談ながら、言いたいことを書いて、新聞に投稿したら採用された。こちらは元記者だし、編集部の感覚や手の内はわかっている。狙いは図書カードで、これで新刊本が買える。そうか、得意技を活かす、こんな手もあったんだ。
びっくりしたのは、久しく会っていない知人ふたりから「読んだよ」のメールが来たこと。こちらの病気のことは何も知らないし、伝えるつもりもないが、「(ぼくの意見に)同感ですね」、「変わらない健筆に、わが意を得たり」とあって、あの元気な顔を見たくなった。
原稿用紙3枚のエッセイも締め切り最終日に応募した。ここ数日はこんな調子で、くたくたになった。
からだはきついし、右目はよく見えない。それでも、こうして気ままに書ける自由がうれしい。
これからは一日一日、薄皮を剥ぐように副作用もなくなっていくだろう。頭のふらふらから早く解放されたい。その日は近い。そう思っている。
■室見川を渡ると田園が広がっている。食べごろのおいしそうなビワだが、人さまのモノ。ただ見るだけ。撮影はカミさんに頼んだ。
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