よいお知らせがあります2026年06月05日 15時25分

 後輩のKa君から、こんなメールが届いた。
「よいお知らせがあります。今日は抗がん剤の点滴の日でガンセンターに来て、担当医から血液検査の結果、腫瘍マーカーの数値が前回の半分以下の数値に下がっており、抗がん剤の効果がはっきり出ているとのことでした」
 よかった。彼には絶対に長生きしてほしい。後輩だから、ぼくより先に逝ってはいけない。
 この知らせは、ぼくにも明るい希望の光をいっぱい差し込んでくれた。来週月曜日に入院して始まる次の抗がん剤は、Ka君と同じなのだ。
 Ka君のことはひとつの情報として、担当の医師に話しておいた。そして、ぼくの気持ちに応えてくれた。いろいろあったが、医者は戦友である。ベストを尽くします、と言っていた。
 同じ薬でも効果は人それぞれなので、Ka君と同じコースを辿るかどうか、やってみなくてはわからない。だが、やらない選択肢はない。
 癌治療もチームワークだとおもう。Ka君がいなければ、どうなっていただろう。
 こんな抗がん剤があることも(担当の医師も知らなかった)、その効果もまったく知らないまま、医者から言われた通りのことをじっと我慢してやる日々が続いていたに違いない。
 すべてが「受け身」で、ほかにいい方法はないのかとそのあたりをぐるぐるまわることしかできなかったとおもう。それは孤独で、きつい闘いだ。先月はとうとう限界がきて、あやうく死にかかった。つくづく一緒に歩く友がいるありがたさを感じる。
 自分に言い聞かせるために繰り返す。
 Ka君と同じ効果があるかどうかはわからない。効果がないかもしれない。
 だが、なんだか「天から導かれたコース」のような気がしてならない。そうあってほしいと強く願う。カミさんも頷いていた。
 毎日、癌のことを考えて生きている。話には聞いていても、すい臓癌で、実際に抗がん剤が効いているという実例に接したことはなかった。それを友が実証した。
 振り返れば、横浜組の後輩君ふたりが福岡までやって来たところから闘病の共作の物語は始まった。そのふたりの青春時代にぼくもいた。まわりまわって、またぼくたちは仲良く結びついている。人と人との縁の不思議さをおもう。
 うれしいのは抗がん剤だけの話ではない。支え合っている友がいる、それがうれしい。

■室見川を渡って、少し上流にある橋本神社。

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