あんな小説を書けよ ― 2025年09月13日 14時45分
4時半、起床。今日もカミさんはがんばって出勤。こちらは頭がふーら、ふーら。倒れそうになって、見送るだけ。情けない。
短編はどうにか最終稿までたどり着いた。もう一度、チェックしてから、プリントアウトして、タイトルと400字1枚分のあらすじを書いて、ペンネームを決めればいい。
最初からタイトルを決めて書く方がテーマやコンセプトから逸脱しないし、物語の流れもつくりやすいのはわかっている。次回の反省点である。
書きながら、別のことも考えていた。
ずいぶん以前に、ブラジルにいる「西高3人組」のひとり、Na君から言われたことだ。彼は小学生のころ、母親が買ってくれた坪田譲治の子ども向きの小説をたくさん読んだという。おもしろくて、感動して、ものすごく影響を受けた、いまも忘れていないと言っていた。
その矛先がぼくに飛んできた。
「お前も、あんな小説を書けよ。書けるよ」
「児童小説を。おれ、記者だったからな。いろんな事件の取材もやったけど、小説は無理だよ。ルポとかならともかく。そんなの書けないよ」
だが、Na君の言葉はいまも頭の片隅から消えていない。彼の方がぼくの性格や得意なことをわかっているのかもしれない、いいところを突いているのかもしれないとおもうようになった。鋭い観察眼と独特のカンの持ち主で、ズバリ、核心を突くタイプなのだ。
ぐいぐい押し込んで来るところがある。言われてみるとそうなのかもしれないとおもってしまう。そして、Na君の言ったことは、ぼくのなかで少しずつ根を張っている。
どうも気になって、坪田譲治の文庫本・『風の中の子供』、『子供の四季』はさっそく読んだ。
でも、坪田は坪田。ぼくは、ぼくだ。
書くことは自分に向き合うことだ。書き進めているうちに、もしかしたら、Na君があれほど強調した路線が自分に向いているかもしれないな、そう考えはじめた。
ほぼ書き上げた短編は、Na君が言っていた対象から、もう少し年上のジャンルになった。彼の得意げな顔が見えるようだ。駄作は棚に上げて、笑われてもいいから、読んでもらいたいなとおもっている。
応募しても落選は確実だが、そんなことはどうでもいいのだ。なんだか雲が晴れたような気分である。
ああ、あいつたちと飲みたいなぁ。
(この谷間を抜けたら、少しずつ元気になります。ご心配なく)
■ちいさな伝馬船の櫓を押して、夏休みに素潜りに行っていた波当津の海。水平線の上に白波が立っているところがいつもの岩場。海のなかの景色の方がきれいである。短編は、その思い出をベースに書いてみた。自分自身のために。
短編はどうにか最終稿までたどり着いた。もう一度、チェックしてから、プリントアウトして、タイトルと400字1枚分のあらすじを書いて、ペンネームを決めればいい。
最初からタイトルを決めて書く方がテーマやコンセプトから逸脱しないし、物語の流れもつくりやすいのはわかっている。次回の反省点である。
書きながら、別のことも考えていた。
ずいぶん以前に、ブラジルにいる「西高3人組」のひとり、Na君から言われたことだ。彼は小学生のころ、母親が買ってくれた坪田譲治の子ども向きの小説をたくさん読んだという。おもしろくて、感動して、ものすごく影響を受けた、いまも忘れていないと言っていた。
その矛先がぼくに飛んできた。
「お前も、あんな小説を書けよ。書けるよ」
「児童小説を。おれ、記者だったからな。いろんな事件の取材もやったけど、小説は無理だよ。ルポとかならともかく。そんなの書けないよ」
だが、Na君の言葉はいまも頭の片隅から消えていない。彼の方がぼくの性格や得意なことをわかっているのかもしれない、いいところを突いているのかもしれないとおもうようになった。鋭い観察眼と独特のカンの持ち主で、ズバリ、核心を突くタイプなのだ。
ぐいぐい押し込んで来るところがある。言われてみるとそうなのかもしれないとおもってしまう。そして、Na君の言ったことは、ぼくのなかで少しずつ根を張っている。
どうも気になって、坪田譲治の文庫本・『風の中の子供』、『子供の四季』はさっそく読んだ。
でも、坪田は坪田。ぼくは、ぼくだ。
書くことは自分に向き合うことだ。書き進めているうちに、もしかしたら、Na君があれほど強調した路線が自分に向いているかもしれないな、そう考えはじめた。
ほぼ書き上げた短編は、Na君が言っていた対象から、もう少し年上のジャンルになった。彼の得意げな顔が見えるようだ。駄作は棚に上げて、笑われてもいいから、読んでもらいたいなとおもっている。
応募しても落選は確実だが、そんなことはどうでもいいのだ。なんだか雲が晴れたような気分である。
ああ、あいつたちと飲みたいなぁ。
(この谷間を抜けたら、少しずつ元気になります。ご心配なく)
■ちいさな伝馬船の櫓を押して、夏休みに素潜りに行っていた波当津の海。水平線の上に白波が立っているところがいつもの岩場。海のなかの景色の方がきれいである。短編は、その思い出をベースに書いてみた。自分自身のために。
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